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チノミシリカムイノミ    5月 muntukkacup

聖なる地で祈る

kamuy utar pirka epunkine hawe tapan na.
神々よ、良く見守って下さい

 旭川の西に、今は「嵐山」と呼ばれるアイヌの祈りの山。空は生憎の雨模様。コタンの平和を幸福を願い毎年ここに集う旭川のアイヌ。イナウ(御幣)とトノト(酒)は幾日も前から準備する。


旭川アイヌを救った偉大な祖先クチンクレ
 幕末から明治。エゾ地から北海道へ。増える和人によって、旭川のアイヌが石狩への移住を迫れたとき、「我ら先祖伝来の地領地は、神より賜ったものであり、日本政府から拝領したものではない。役所はどのような権限をもって、我らに移住を迫るのか。」その迫力と理路整然とした物言いに、石狩の役所の和人はついに、旭川アイヌの移住を取り下げた。こうして、旭川のアイヌは移住を免れた。まさにコタンコロクル(村の長)。この偉大な祖先のために祈る。


ウポポ 神も人間も
 手拍子で歌いながら、輪になり踊る。輪に加わるものは、仲間との一体感に心も躍る。その昔は一晩中でも踊り続けた。神々を喜ばせるために。普段はTシャツにジーンズでも、この日ばかりは、皆正装する。


写真提供 MOJOPHOTO 渡部健五